冷暖房設計・全館空調・パッシブ(Q151)

「エアコン1〜2台で家じゅう快適」は本当に可能ですか?理論と現場のリアルな違いは?

💡 結論・重要ポイント

理論上は「2階の6畳用エアコン1台で家中が涼しくなる」計算が成り立ちますが、実際の現場ではエアコンの周囲が先に冷えて動作を止めてしまう(サーモオフ)ため、1階までは冷えません。また夏場の25℃と28℃のわずかな温度差では家の中の空気はほとんど動きません(冬場は温度差でとても良く動くため、1階のエアコン1台で家中ポカポカになります)。さらに故障時の命の危険に備え、住ま居るでは「1階と2階に各1台(計2台)」を基本とし、扇風機との併用をおすすめしています。

📐 標準基準・数値指標

現実的な実務基準: 1階LDKに1台 + 2階に1台(計2台体制)+ 扇風機・サーキュレーター併用

🔍 現場実務の技術根拠(物理原理・注意点)

【夏の空気と冬の空気の決定的な違い】冬は外気0℃と室内20℃、床と天井の温度差が大きいため、暖気は家の中を力強く上昇・循環します。しかし夏は「冷房25℃」と「室温28℃」の差がわずか3℃程度しかないため、空気の自然な対流が起きず淀みます。また、エアコン本体の温度センサーが周囲の冷気を感じて送風を弱めてしまうため、扇風機で空気を動かすことが実は体感として一番気持ちいいのです。万一の真夏の故障リスクを考えても、1台のみに頼る設計は避けるべきです。

★ 住ま居るの設計原則

「理論計算を過信しない。夏はサーモオフと空気の停滞、機器故障リスクを織り込み、1階・2階各1台+扇風機併用の2台体制が現場でたどり着いた安心解である。」

※本知見は、株式会社住ま居るが埼玉の気候風土の中で、専門家・研究者の勉強会に足繁く通い、実際の現場で試行錯誤(成功と失敗の実体験)を重ねて現在たどり着いた知見です。絶対の正解ではなく間違いがある可能性を前提に、私どもが考える現時点での最善手として公開しています。

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